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STDデータベース:尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス)

  • ≫どんな病気 -概要-
  • ≫どうしてうつるの?
  • ≫どんな症状が出るの?
  • ≫対処法について
  • ≫予防法について

どんな病気? −病気の概要−

●性器にイボができます

性器や肛門周辺にニワトリのトサカ(カリフラワー状)、もしくは乳頭のようなイボができます。

●治療を行っても再発することが多い

イボは外科的手術を行って切除しますが、ウイルス自体を完全に取り除くことは難しく、3ヵ月以内に 約25%が再発すると言われています。

●見えないところにもできる

痛みやかゆみもないイボのため、尿道、膣の中、肛門など、見えない場所にできると、気がつかないことも。

ほおっておくと、だんだんふえる…ちょっとあやしいな、と思ったら、早めに病院へ!

どうしてうつるの? −感染について−

●あらゆる性行為(セックス、アナルセックス、フェラチオ)で感染します

・尖圭コンジローマは、「良性型」のヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となります。
・性行為による感染が主なものですが、性行為でなくても皮ふや粘膜の傷口から感染することもあります。
・妊娠したら、妊婦検診を受けることにより、出産時の母子感染を防ぐことができます。

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、大きく2種類!
・「良性型」のヒトパピローマウイルス … 尖圭コンジローマの原因 (イボなどができる)
・「悪性型」のヒトパピローマウイルス … 子宮頸がんの原因(ウイルスの感染のみで、がんになるわけではありません)

HPVは現在100種類以上の型が報告されていて、大まかにはがんの原因になるか否かによって「良性型」か「悪性型」かに分類されます。
日本では2009年10月に悪性型HPVのワクチンが承認されました。

[もう少し詳しく知りたい!]過剰な心配は無用、でも気をつけて… 悪性型ヒトパピローマウイルスと子宮頸がんの関係について

どんな症状がでるの? −病気の症状−

●女性の発症箇所

うすピンク色または茶色のニワトリのトサカ状(カリフラワー状)か 乳頭状(おわんを伏せた形)のイボができます。
軽い痛みやかゆみがある場合もありますが、自覚症状はほとんどありません。
症状の出る場所
・大小陰唇、膣前庭、膣、子宮頸部 など
また、男女の肛門内や肛門周辺、尿道口にできることもあります。
進行するとイボは徐々に大きくなり、数も増えていきます。 治療としては表面のイボを取り除くことしかできず、 再発する可能性が高いSTD(性病)です。

●男性にはどんな症状? −お客さんのココをチェック!−

陰茎、亀頭、包皮の内側、陰のう、肛門周辺に、うすピンク色または茶色のニワトリのトサカ状(カリフラワー状)か乳頭状(おわんを伏せた形)のイボができます。
まだ小さなイボの場合、他のできものと区別することはむつかしいですが、あやしいな、と思ったら、なるべく触れたり舐めたりしないよう気をつけよう。
肛門内や尿道口に出来ることもあり、見ただけではわからないこともあります。

(参考) 尖圭コンジローマと似た症状で、病気ではない「フォアダイス」というものもあります。

どんな対処法があるの? −病気の対処法−

●対処の方法について

病院へいく
明らかに感染している自覚症状がある場合は、
医療機関で早期診断を行うことをおすすめします。
イボが増えると治療が大変になってきます。
自宅で検査をする
尖圭コンジローマをお調べする検査キット(STD Checker)はございません。
医療機関にて検査・診察を受けることをおすすめいたします。
※子宮頸がんの原因となる、「悪性型」のヒトパピローマウイルスをお調べする検査キットがございます。

検査について

患部の視診を行い、病変部分からウイルス感染細胞を綿棒で採取して調べます。

症状が出るまでと検査のタイミング

●病院を受診する場合

明らかに感染している自覚症状がある場合は、医療機関で早期診断を行うことをおすすめします。
イボが増えると治療が大変になってきます。

受診科
性器感染:婦人科(産婦人科)、性病科、皮膚科
診療費用は?
診察料:3,000〜5,000円
検査代:2,000円
薬代:3,000円〜
(上記は、保険適用でない場合のおよその金額です。保険適用の場合は上記金額の3割負担となります。保険適用されるか否かについては、病院の治療方針などによって、様々です。)

●治療について

電気メス、レーザーによる焼却法、液体窒素による凍結療法などにより、イボの切除を行います。
軟膏を塗布する方法もあります。

感染していると診断された  
外科的治療、もしくは軟膏の塗布 多くの場合、外科的治療を行います。
(電気メス、炭酸ガスレーザーによる焼却、液体窒素による凍結療法などでの切除)
軟膏を塗布する方法もあります。
病変部分が治った 治癒後、最低3ヵ月は再発がないことを確認する必要があります。

現在のところ、表面上のイボを取り除くことはできますが、それ以上の治療はできません。 目で見てイボがなくなってもウイルスが潜在していることがあり、3ヵ月以内に約25%は再発するといわれています。 治療が終わっても、最低3ヵ月は様子を見守りましょう。

どんな予防法があるの? −病気の予防法−

フェラチオ、スマタ、本番など、風俗の多くのサービスで尖圭コンジローマは感染する可能性があります。
コンジローマかどうかは、専門家でも見分けがつきにくく、性器以外の場所にできることもがあります。
ちょっとあやしいな、と思う箇所は舐めたり触ったりしないようにしよう。
明らかにコンジローマだ、という場合は、サービスを中止しましょう。

現場でできる予防「行為別一覧」はこちら

プライベートのセックスの場合も、コンドームの使用だけでは完全な予防はできません。
症状が出ている時の性行為は避けることが大切です。

パートナーの検査の必要性は?
パートナーも感染していることが多いので専門医を受診し、症状があれば治療することが必要です。

ワクチンの接種
日本においては、2009年10月に「悪性型」のHPV(子宮頸がんの原因)のワクチンが承認されました。
期間をあけて3回接種する必要があります。詳しくはお医者さんに相談しよう。