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STDデータベース:HIV感染症/エイズ

  • ≫どんな病気 -概要-
  • ≫どうしてうつるの?
  • ≫どんな症状が出るの?
  • ≫対処法について
  • ≫予防法について

どんな病気? -病気の概要-

●HIVとエイズはどうちがう?

「HIV」 とは 「エイズウイルス」 のこと。「HIV」 に感染する(うつる)と 「HIV感染者」 となります。
「HIV」 に感染すると免疫力がだんだん弱くなり、5~10年経つと日和見(ひよりみ)感染症などを引き起こします。それらのさまざまな症状を総称して、「エイズ(後天性免疫不全症候群)」 と言います。

●感染者数は増加中!

日本では感染者数は増加の一途をたどっています。1日に約4人が感染(2010年)しています。

●ほかのSTD(性病)にかかっていたら要注意!

クラミジアなど、他のSTD(性病)に感染していると、HIV(エイズウイルス)の感染率は3~5倍増加します。
感染経路は他のSTDもほとんど同じ。HIVじゃなかったら大丈夫、という考えはとても危険です。

●定期的な検査が大事

HIVは感染しても症状から判断することはできません。
コンスタントにお仕事していたら、クラミジア、淋病、梅毒とともに、月に一度の定期検査をうけましょう。
HIV感染症/エイズの治療法は進歩しています。HIVを体内から完全に排除することはできませんが、適切な治療によって、他の慢性疾患と同様、健康を回復したり、維持することができるようになっています。適切な治療を受けるためにも、検査を受けて早く見つけることが大切です。

生での本番やアナルセックスなど、心配なことがあったら、特に受けたい!行為があった時から3ヵ月後以降に検査できます。

どうしてうつるの? -感染について-

基本的には、HIV(エイズウイルス)を含む血液、精液(さきばしり液含む)、膣分泌液といった体液が、相手の粘膜部分(主に口の中、ペニス、尿道、膣、直腸など)や傷口などに接触することで、感染の可能性が出てきます。
また、汗、涙、唾液、尿、便などの体液の接触による感染の可能性はありません。

皮膚(ひふ) と 粘膜(ねんまく) の違いって?
人間の皮膚は通常、身体を守るバリアや鎧(よろい)のような役割を果たしているので、健康な皮膚にHIV(エイズウイルス)を含む血液が多少付着した程度ではうつりません。
しかし、大きな傷口や粘膜(男性の尿道口付近、女性の膣周辺、口の中、肛門や直腸の粘膜など)には、皮膚というバリアがないため、HIV(エイズウイルス)が感染しやすくなるのです。
性行為の時のコンドームは、接触する粘膜部分にバリアをかけてあげるということなのです。

●性行為による感染

あらゆる性行為(セックス・アナルセックス・オーラルセックス)により感染の可能性があります。 HIV(エイズウイルス)が粘膜や傷口から血液内に入って感染します。 毎月、定期的に検査を受けたい病気のひとつです。

→性行為の感染について詳しく

●日常生活での感染はありません

握手やトイレ、お風呂など通常の生活での感染はありません。 エイズウイルスに強い感染力はなく、空気中、水の中や食べ物の中などで生存することは できません。

→日常生活の感染について詳しく

●注射器や注射針の使いまわしによる感染

麻薬や覚せい剤の「まわし打ち」で感染する可能性は非常に高くなっています。 まわし打ちでなくても、ドラッグを使用しての性行為は無防備なことが多く、非常に危険です。

●母子感染

妊娠初期にHIV(エイズウイルス)感染がわかれば、適切な治療を受けることができ、 赤ちゃんに感染しないように対策をとることができます。必ず妊婦検診でHIV検査を受けましょう。

→母子感染について詳しく

●輸血による感染

HIV検査目的の献血は絶対にやめましょう
献血された血液については、輸血される方の安全のために、さまざまなチェックを行います。
しかし、HIV感染初期の方が献血された場合は、現在の技術水準でも完全にチェックすることはできず、すり抜けてしまう可能性がゼロではありません。 また、献血者ご本人へはHIV 感染は通知されません。
HIV検査目的の献血は、輸血される方の安全を第一に考え、絶対にやめましょう。

現在のところ、献血時の血液から完全にHIV(エイズウイルス)を排除するのは難しく、すり抜け て混入する可能性があります。手術時に、自分の血液をあらかじめ採血して使う 「自己血輸血」 は、感染の心配はありません。

どんな症状がでるの? -病気の症状-

仕事やプライベートで感染した日
 
感染初期(急性期)感染後、2~4週間
発熱、のどの痛み、だるさ、筋肉痛、といったインフルエンザのような症状が出る場合があります。
それらの症状は数週間でなくなり、次の無症候期へ移行します。しかし、症状の全く出ない場合もあります。
無症候期
感染後、全く症状のない期間が、約5~10年程度続きます。
症状が出なくても体内ではHIVが増加し、リンパ球が減少して免疫力が少しずつ低下していきます。人によっては帯状疱疹(体の右か左どちらかに小さな水ぶくれが多くできる)が出ることもあります。
ただし、この無症状の期間は人によって差があり、1~2年以内にエイズを発症する場合や15年たっても、これといった症状が出ない場合もあります。
エイズ発症
免疫力が更に低下して、エイズの発症が近づくと、しつこい下痢やひどい寝汗、理由のない急激な体重減少などがおきます。
免疫力がほとんどなくなっているために、健康な人では問題にならない種類のカビ、原虫、細菌、ウイルスなどによる 日和見(ひよりみ)感染症 や悪性腫瘍、神経障害など、様々な症状を引き起こします。
この様々な症状を総称して、エイズ(後天性免疫不全症候群)といいます。

どんな対処法があるの? -病気の対処法-

HIV感染症/エイズは、自覚症状を感じにくいものです。
何か症状が出たとしても、他の病気との違いがはっきりしないため、感染が不安な場合は、必ず検査を受けることが必要です。

●対処の方法について

病院へいく
HIV検査を実施しているか、事前に医療機関へお問い合わせ ください。
婦人科(産婦人科)や泌尿器科、性病科などのクリニック・病院で検査を受けることができます。
検査の種類 結果が出るまでの時間 料金 検査実施日
通常の検査 1~2週間
即日検査 30分~数時間
約3,000円~約7,000円 診療時間内
保健所へいく
保健所によって、予約が必要な場合や、実施されている日が
決まっている場合がありますので、事前にその保健所へお問い合わせください。
検査の種類 結果が出るまでの時間 料金 検査実施日
通常の検査 1~2週間
即日検査 30分~数時間
無料 各保健所により異なります
自宅で検査をする
不安だが病院や保健所へ行く時間がない人や、対面での検査はどうしても・・・という人は、自宅に居ながら、匿名で検査を受けることもできます。結果はインターネットで確認します。
Type02ではHIVの他にクラミジア、淋菌・トリコモナス・カンジダ・梅毒・B型肝炎など代表的な性感染症を検査できます。
Type04ではさらにのどを調べることが出来ます。
検査の種類 結果が出るまでの時間 料金 検査実施日
通常の検査 約1週間 10,500円(Type02)
13,650円(Type04)
いつでも可能です

検査について

少量の血液を採取して検査します。

症状が出るまでと検査のタイミング

検査の判定から治療への流れ
これまでに説明した検査は、まず最初に行う、「スクリーニング(ふるいわけ)検査」 の内容です。
このスクリーニング検査の役割は、「陽性(感染している)」の方を逃さないという目的で行われる、精度の高い検査となります。
スクリーニング検査(右表※1)で、「陽性(HIVに感染の可能性あり、要確認検査)」 と判定が出た場合は、確認検査(右表※2) へ進みます。
確認検査(右表※2) でも「陽性(感染している)」となった場合は、エイズを発病しないための治療が必要となります。

●治療について

確認検査を終え、最終的に感染が判明すれば、専門医を受診して治療方針を決めます。
現在は、数種類の薬剤を服用することによって、HIV(エイズウイルス)の増殖を抑える治療が効果をあげています。
残念ながら、HIV(エイズウイルス)を体内から完全に消失させることはできませんが、治療がうまくいけば、エイズの発症を防いだり遅らせたりすることができ、通常の社会生活が可能です。

▼治療の内容について詳しく
▼治療費について詳しく

●エイズの治療体制や相談機関について

エイズ治療を行いながら社会生活を送るために、治療体制や相談機関が国や自治体などによって整えられています。

▼感染したら周りの人に知られますか

どんな予防法があるの? -病気の予防法-

HIVを予防するには、HIV(エイズウイルス)を含む血液、精液(さきばしり液含む)、膣分泌液、母乳といった体液が、相手の粘膜部分(主に口の中、ペニス、尿道、膣、直腸など)や傷口などに接触しないことが重要です。
フェラチオ、スマタ、本番など、風俗の多くのサービスでHIVは感染する可能性があります。
本番やアナルセックスでは、コンドームを使用してサービスしましょう。

現場でできる予防「行為別一覧」はこちら

プライベートでのセックスなど、コンドームを使用することで予防できます。

パートナーの検査の必要性は?
セックスパートナーがいる場合、パートナーも感染している可能性があります。
あなたが感染している場合は、パートナーの検査が必要です。
妊娠・出産を望んでいる人は、特に一緒に検査を受けましょう。