HOME > STD(性感染症)を調べる > STDはどうやって予防できる?


STDはどうやって予防できる?

病気がうつる仕組みを知っておく

お仕事では、いつも完全に予防できるわけではありません。病気のうつる仕組みを理解して、行為の中でどうすることが大切かを知り、リスクを考える上での目安にしましょう。

●病気がうつる仕組みを知っておく

(1)病原体がいるところ(先ばしり液、精液、尿道などの粘膜)と、
  自分の粘膜(膣内、尿道、喉)が接触する。
(2)接触したところから病原体が侵入してうつる可能性が出てきます。

●病気の予防とは?

(1)自分の粘膜と病原体が触れるのを避ける。
  →プレイ中やプライベートの性行為の中での予防

(2)からだの抵抗力(免疫力)を保つことにより病原体から体を守る。
  →普段の生活の中での体調管理
  →自分の体調を把握して行為をするかしないか決める
    (弱っているときにはリスクのある行為を避けるなど)

●プレイ別ヒント集

●体をさわる
体にさわることはSTDの予防ではセーファーな行為です。
感じるようにフェザータッチでさわったり、体を密着させたりして、プレイを盛り上げよう。
★気をつけたい!
傷口や、できものがあったら、なるべくさわらないように!
●体をさわられる
性器など粘膜以外をさわれることはセーファーな行為。
耳たぶや背中、うなじ、胸など、安全な体の箇所にお客さんの関心がくるよう、誘導しよう。
●体を舐める
粘膜以外のからだを舐めることはセーファーな行為です。「全身リップ」という名前で基本サービスに入っていることも。フェラチオをする前に、じわじわと周りを攻めたり、お客さんの耳たぶ、背中、うなじ、乳首などを舐めるのは、サービスの丁寧さもあげられて一石二鳥!
★気をつけたい!
傷口や、できものがあったら、なるべく舐めないように!
●ヴァギナをさわられる
性器をさわられること自体はそれほど危険度は高くありませんが、強くさわられたり、激しい指入れなどは、外陰部や膣内に傷がついたりすると、その傷口から病原体が侵入する可能性が出てきます。
また、痛いのを我慢し続けるのはストレスのもと!他の行為に移るよう促したり、「もっとやさしい方が感じる」など、お客さんを誘導しよう。
●性器をさわる
相手の性器を手で刺激するのはセーファーな行為です。ローションなどを組み合わせて使えば、お客さんの快楽も上がります。手が荒れていたり、傷がある場合はさきばしり液や精液に触れないように。
●スマタ
スマタとは、自分の粘膜(ヴァギナの外側)や皮フ(フトモモ、おなか)を使って、お客さんのペニスを刺激する技。皮フ部分を使う行為では比較的セーファーですが、粘膜部分を使う場合は、病気がうつる可能性があります。ローションをたっぷり使ったり、さきばしり液や精液が自分の粘膜にふれないよう気をつけます。
★気をつけたい!
万が一挿入してしまわないように、手を添えるなどして防御します。手を添えて刺激すれば、相手の気持よさも上がります。
●クンニリングス
自分のヴァギナを舐められる行為は粘膜と粘膜がふれる行為で、病気がうつる可能性があります。直接触れないようにすることもむつかしいですが、膣が荒れていたり、痛みを感じたら、他のプレイを提案しましょう。
★気をつけたい!
相手の口唇に梅毒やヘルペスの症状(できものなど)があれば、避けるようにしましょう。
●フェラチオ
多くの職種で標準サービスのフェラチオ。決め手の予防法はありませんが、現場でできることもいろいろあります。
  • なるべく粘膜部分である尿道口を舐めない
  • サオ、睾丸の部分を攻める時間を長くする。じらし効果も?尿道の刺激はローション+手を使えば、気持よさもアップ。
  • さきばしり液を口に含まない
  • 唾液をたくさん出し続けて、いやらしさを演出しつつ、口にさきばしり液が残らないようにする。
    バリアとなるコンドームを使えるお店はなかなかありませんが、できものがある場合や、真性包茎の場合(※)などは、コンドームをつけるよう交渉しよう。
    注(※) 真性包茎の場合は、中がどうなっているか確認できないのと、たいてい洗えなくて臭いがキツイので、シンドいため。
★気をつけたい!
定番のクラミジア、淋病、梅毒、HIVに加え、ノドのクラミジア、ノドの淋病も定期検査のメューのひとつに加えたい。
●口内発射
ヘルスでは、ほぼ標準サービスの口内発射。病原体はさきばしり液や精液に含まれているため、比較的リスクの高い行為です。少しでも感染の可能性を下げるためには、口に含んだ精液はなるべく早く吐き出します。また、相手が射精しそうになったら、口を離して、別の行為にうつるなどして、口で受けることをさりげなく避けるのもグッド。わざと避けた、と思われない自然さがあればなおOK!
★気をつけたい!
口に傷、歯槽膿漏、口内炎がある時は、いつも異常に避けたり気をつけたりを心がけたい。 定番のクラミジア、淋病、梅毒、HIVに加え、ノドのクラミジア、ノドの淋病も定期検査のメニューのひとつに加えたい。
●本番
生本番は、とてもリスクの高い行為です。必ずコンドームを使ってサービスしましょう。最初はナマで、射精の時だけコンドームをつけてという流れでは、ちゃんと予防ができません。挿入のはじめからちゃんとつけましょう。
★気をつけたい!
コンドームがはずれたり、破れたりした場合、STD検査をうけましょう。また、妊娠の可能性があるのなら、モーニングアフターピルという選択もあります。
●アナルを舐める
肛門は排便時に裂ける、傷つきやすい場所。粘膜部分を直接舐めないよう、ローションをつけた指を使うなど、舌以外で刺激しよう。また、便を介してうつるA型肝炎などのリスクもあります。自分が舐められるときも、リスクがあります。
●アナルファック(アナルセックス、アナル挿入)
生で肛門にペニスを挿入する行為は、もっともリスクが高い行為です。これは腸が傷つきやすいことと、もともと吸収するための粘膜器官であるため。アナルファックをするときは、必ずコンドームを使用しましょう。
コンドームを正しく使う!

コンドームは、自分のからだを守るこころ強いアイテム。
本番やアナルファックの時には必ず使いましょう。

  • コンドームをつける時は、空気が入らないよう、精液だまりをつまむなどしてぴったりと装着しよう。
  • コンドームがはずれないよう、根元までしっかりつける
  • ローションは滑りがよくなって便利なアイテムですが、反面、コンドームが外れやすくなる場合も。ちゃんと装着されているか確かめよう。
  • 古いコンドームは劣化して、やぶれやすくなります。使用期限内のコンドームを使おう。
  • コンドームのサイズがペニスより大きすぎるとはずれやすい、小さいと無理に装着できなかったり、無理に付けてやぶれたりと、トラブルにつながります。いくつかのサイズを用意しておこう。
  • ゴムが主成分のコンドームは、油に弱い性質があります。オイルベースの潤滑材は使わないようにしましょう。

プレイ中にできること

●お客さんのペニス、肛門をきれいに洗う
お客さんのペニスと肛門をシャワーで清潔に。ウィルスや菌を洗い流そう
●お客さんの性器を確認する
シャワーを浴びている時、プレイに入る前に、お客さんの性器を自分の目と鼻で確認しよう。気になるものにはなるべくさわらないようにプレイ。尿道からの膿、性器のイボやブツブツ、尿道口の色が赤いなどの症状がないか、また陰毛周辺が痒そうで、頻繁にかいている場合や下着に膿などが付着してゴアゴア状態になっている場合も注意が必要です。
●お客さんの爪を確認する
お客さんの爪を確認。もし伸び過ぎていたり、汚れていたら、指入れプレイを避けるように誘導したい。
●うがいをしてもらう
プレイ前にはお客さんにうがいをおすすめしよう。イソジンを使う場合は、濃すぎず、適度な濃度で。
イソジンなしの水だけでも洗い流す効果があります。
●プレイ後に排尿する
おしっこをすると、尿道についた菌やウィルスを洗い流す効果が期待できます。プレイ後にはお手洗いに。
●プレイ後にシャワーを浴びる
体についた菌やウィルスを洗い流す効果が期待できます。
●生理中のプレイ
生理中のヴァギナはデリケートになっています。出勤をお休みするのがのぞましいですが、お仕事する場合は、刺激の強いプレイにならないよう、気をつけよう。
●自分のできるできないの線引きをはっきりしておく
自分のできるプレイ、できないプレイをしっかり決めておこう。お店の人にも伝えて、お客さんとのミスマッチを防ごう。
●もし心配な行為があったら
本番、アナルセックスでコンドームがはずれたり、心配なプレイがあった場合は、STD検査をうけましょう。クラミジア、淋病、梅毒、HIVがおすすめです。

普段の生活でこころがけたいこと

●体調を整える
病気がうつるかどうかは、その時の体調にとても関係があります。疲れがたまっている時や病気などで抵抗力が低下している場合は、性感染症に感染する可能性が高くなります。 また、疲労時のセックスが引き金になって、既に感染しているけれど症状の出ていないSTD(性感染症)が発症する(症状が出る)場合があります。 体の抵抗力が落ちているな、と感じたときは、思い切ってお休みすることも選択肢にいれましょう。
●定期的にSTD検査を受ける
症状がなくても、お仕事を継続している期間は、定期的にSTD検査を受けましょう。STDにかかって粘膜部分に炎症が起こっている場合、他のSTDにうつりやすい、というデータがあります。病気の早期発見は、治療期間が短くてすむ、他の病気にかかる確率をさげるなどの効果があります。クラミジア、淋病、梅毒、HIVの検査を、月に1回は受けるのがおすすめです。